総務省のガイドライン改定にともない、2021年10月1日以降に販売されているスマホは購入時から、SIMロックが解除されています。ただし、制度改正前の2021年9月30日まで に販売されたスマホはSIMロック解除の申し出が必要です。
この記事では、au でSIMロック解除ができるスマホの条件やSIMロック解除のメリット、注意点を記載します。具体的な手順も記載しますので、自分でオンライン手続きができるかの判断材料にもなるでしょう。
目次
SIMロックとは
iPhoneやAndroidなどの端末自体は、どの携帯電話会社でも購入が可能です。しかし、なかには、購入したキャリア以外のSIMカードを挿入して利用できないように、制限がかかっているものがあります。この制限のことを、SIMロックといいます。
端末のSIMロックを解除できれば、どのキャリアのSIMカードも利用することができ、利用プランの選択肢が大きく広がるでしょう。SIMロックを解除することにより、プランや利用料金の都合でキャリアを変更しても、同じ端末を使い続けることができます。
SIMロック解除できるauスマホの条件
SIMロックが解除できる条件は、使っているスマホによって異なります。まずは、自分の持っている端末が以下に該当するかを確認してみましょう。
- 2015年4月23日 以降に発売された機種であること
具体的な対象端末は、auホームページの機種一覧を確認すると確実です。
auホームページ 機種一覧
https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/simcard/unlock/compatible_network/
- 利用中の携帯電話がネットワーク利用制限中ではないこと
ネットワーク利用制限がかかっているかは、端末のIMEI(製造番号)を入力することで確認できます。
- 購入から101日目以降 であること
一括で購入した場合や代金の支払いをクレジットカードにした場合は、機種購入日から100日以内でもSIMロック解除が可能です。
SIMロックを解除できない場合はどうすれば良い?
SIMロックが解除できるスマホの条件を満たさない場合、どのようにすれば良いのでしょうか。具体的には、以下のような方法が考えられます。
新しくスマホを購入する
総務省のガイドライン改定にともない、2021年10月1日以降 に新たに発売される携帯電話はSIMフリーになっています。使い続けて数年経っている、使い心地に不満があるなどの場合は、新しいスマホを買うこともおすすめです。
SIMロック解除アダプタを使用する
SIMロック解除アダプタを使えば、キャリアを介さずに自分でSIMロックを解除できます。どのキャリアでも使えるフレキシブルな基盤とチップで構成されたSIMロック解除アダプタは、SIMカードを誤認識させる作用があり、安く購入できる点からも手軽に使えます。
ただし、使ったからといって必ずSIMロックが解除できるとは限りません。万が一故障した場合も、キャリアのサポートは受けられず自己責任となってしまいます。SIMロック解除アダプタを利用する場合は、このようなリスクも認識したうえで使いましょう。
SIMロック解除のメリットは?
SIMロックを解除したときのメリットを解説します。特定のキャリアで端末を使い続ける分には、SIMロックがかかっていても特段問題はありません。料金や特典などを考慮してキャリア変更をしたいときに、SIMロック解除のメリットを感じられるでしょう。
機種変更せずに乗り換えられる
SIMロック解除ができないスマホでは、キャリアを変更するためには新しく端末を購入する必要がありました。しかし、SIMロック解除が可能になった結果、端末は変更せずにSIMカードのみを乗り換えることが可能になったのです。
気に入った端末を使い続けたい場合や、前回の端末購入からそれほど期間が開いていない場合には、無駄に端末を購入する必要がなくなります。
新しく端末代を支払わなくても良いためコストの面でもメリットが大きく、キャリア変更の敷居は下がるでしょう。さらに、プラン検討の選択肢に他キャリアのプランも入れられるので、より自分の利用方法に合ったプランを探せます。
海外のSIMも使用できるようになる
SIMロックがかかったスマホは、海外で利用できません。一方、SIMロックが解除された端末の場合、海外へ持っていき現地のSIMを挿せば通信が可能です。SIMカードの利用料次第では、ローミングや海外Wi-Fiレンタルに比べて、安価にスマホを利用できるでしょう。
特に海外出張の多い方は、出張のたびにスマホが変わる事態を避けられ、使い慣れた端末を持って移動できることもメリットの一つです。現地の端末が不便、端末が借りられずにスマホを利用できなかった経験があるなど、海外でのトラブルもSIMロックが解除された端末を持っていれば解消されるでしょう。
SIM解除する際の注意点は?
SIMロック解除を行なう際には、いくつか注意点があります。リスクを事前に認識したうえで、SIMロック解除を行ないましょう。
データや機能が消える可能性がある
SIMロック解除には、携帯電話会社の保証がありません。万が一不具合が起きても自己責任です。SIMロック解除が原因でデータが消えることはほとんどありませんが、なかには不具合が起きてしまい、端末を初期化しないと使えないケースも存在します。
初期化するとデータもアプリもすべて消えてしまうため、注意が必要です。消えたデータの復旧はデータ復旧の専門業者に頼んでもできるか分からないため、難易度の高い作業といえます。SIMロック解除を行なう前にはデータのバックアップを取っておき、万が一の際にデータが復元できるようにしておいてください。
SIMロック解除をしても、SIMカードが使えない可能性がある
電波の輻輳(ふくそう)を避けるため、各キャリアには周波数帯が国から割り振られています。端末に設定された周波数帯と、各キャリアの通信周波数帯が合わない場合、通信できないなどの不具合が起きかねません。
持っている端末をSIMロック解除して使いたい場合は、新しく使いたいキャリアが使用する周波数に対応しているかを必ず確認しましょう。各キャリアの周波数帯は総務省のホームページ、端末の対応周波数は各スマホの端末情報のページから確認できます。
手数料がかかる場合がある
au端末のSIMロック解除は、auショップまたはMy auのどちらからでも申し込めます。auショップで手続きする場合、税込み3,300円の手数料が必要です。一方My auからの手続きは複雑ではないうえに、細かく説明もされているため、オンラインでの手続きに苦手意識のある方でもスムーズに行なえるでしょう。
ただし、なかにはMy auでは手続きができず、auショップでのSIMロック解除が必須のケースもあるので注意が必要です。例えば、中古端末や解約済みの端末でSIMロックを解除したい場合はauショップでしか手続きができません。
SIMロック解除の方法
中古端末や解約済みの端末など一部の端末を除き、My auを経由したオンラインの手続きと、auショップで対面の手続きする方法の2つでSIMロック解除が可能です。それぞれの方法を手続きや準備するものともにご紹介します。
auショップで解除する方法
auショップは混みあうことも多いため、事前に予約してから訪問すると手続きがスムーズです。auショップで手続きする際は以下のものを忘れずに持っていきましょう。
- SIMロックを解除したいau携帯電話
持っている携帯電話がSIMロック解除対象機種か、事前に確認しておきましょう
- 本人確認書類
免許証やパスポートなどが該当します。健康保険証を本人確認書類にする際は、公共料金の領収書など補助書類が必要になることもあります。
- 手数料3,300円(税込み)
au携帯電話の購入と同時の場合は無料ですが、それ以外は手数料がかかります。なお、手数料は翌月の利用料金と合算して請求されますが、auの回線契約がない場合、当日現金での支払いが必須です。
My auを使って自分で解除する方法
手数料がかからないうえに、auショップへ出向く必要がないため、My auを使う方法がおすすめです。ただし、My auでSIMロック解除の手続きをしたあと、スマホでの作業がまだあるため、忘れないようにしましょう。
My auでの手続き
My auへのログインが必要なため、au IDとパスワードを事前に確認してから手続きを始めましょう。My auでの手続きは以下の手順で可能です。
- 公式auWebサイト「SIMロック解除のお手続き」ページにアクセスし「SIMロック解除のお手続き(My au)」をタップする
※9:00~21:30 が受付時間にアクセスしましょう。21:30に近い時間にアクセスすると、手続き完了が翌日9:00以降にずれてしまう可能性があります。 - My auにログインする
- SIMロック解除したい端末を選ぶ(表示されない場合は4へ)
- 画面を下にスクロールして、「SIM解除可能な端末です」と表示されていることを確認する
- 「個人情報の取り扱いについて」すぐ下の[1]右隣をチェックする
- 画面下までスクロールし、「次へ」をタップ
- SIM解除の理由を選択して、「この内容で申し込む」をタップすると完了
スマホでの作業
iPhoneとAndroidで手順が異なり、Androidは設定ファイルの更新が必要です。
【iPhoneの場合】
- iPhoneの電源を切り、新しいSIMカードを挿入する
- 電源を入れて、Apple IDとパスワードを入力すると完了
【Androidの場合】
- スマホの電源を切り、新しいSIMカードを挿入する
- 電源を入れて、Wi-Fiに接続する
- 設定ファイルを以下の手順で更新する
「設定」→「端末情報」→「SIMカードの状態」→「SIMカードの状態を更新」 - 設定ファイルのダウンロードが完了したら、再起動する
- 再起動後、「設定」→「端末情報」→「ステータス」→「SIMロックの状態」を選択し、表示させる。ステータスが「許可」になっていれば、SIMロック解除が完了している状態
なお、docomoやSoftbankの場合、SIMロック解除手続き時に発行されたSIMロック解除コードを入力して手続きを行ないますが、auではSIMロック解除コードが発行されません。
まとめ
スマホのプランやサービスの選択肢を広げてくれるSIMロック解除ですが、解除できない端末があったり、解除しても使えない組み合わせがあったりします。注意点を確認し、「SIMロックを解除したのに別キャリアのSIMカードが使えない」などのトラブルを防ぎましょう。
キャリアを変更する際に機種変更をする必要もなくなるため、一つの端末を長く使いながら、キャリアを変えたい場合にもSIMロック解除はおすすめです。
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