格安SIMは、毎月の利用料金が安くなるメリットから、利用者が増えているサービスです。その一方で、格安SIMのデメリットにより、大手キャリアとの違いに戸惑っている人も見受けられます。
格安SIMを検討する際には、大手キャリアとの違いや格安SIMの特徴を把握しておくことが大切です。本記事ではメリットとデメリットの2つの側面から、格安SIMの特徴を詳しく解説します。
目次
格安SIMとは何か?まずは概要をチェック
格安SIMとは、「MVNO(仮想移動体通信事業者)」が提供している、大手キャリアの料金よりも安く利用できるSIMカードのことです。なぜ安い価格で使用できるかというと、「docomo」「au」「SoftBank」といった大手キャリアから通信回線や設備を借りて、サービスを提供しているからです。
自社で通信設備の設置や維持管理を行なうコストが必要ないため、その分、安い利用料金で提供できています。さらに、実店舗を持たない、必要以上の広告を行なわないなど、業務内容をスリム化することでコストを削減しています。
こうした取り組みで事業に必要なコストを大幅に減らすことで、大手キャリアでは真似できない安い価格を実現しています。
覚えておきたい格安SIMのメリット
格安SIMは安いことだけでなく、さまざまなメリットがあります。そこで、ここでは格安SIMを利用するメリットを5つ取り上げ、それぞれ解説します。
大手キャリアに比べて利用料金が安い
2021年3月に実施された総務省の調査結果に基づく毎月の平均利用料金と、各格安SIMの利用料金(10GBプラン)は以下のようになっています。
種類 | 毎月の費用 | |
---|---|---|
平均利用料金 | 約3,297円 | |
OCNモバイルONE | 1,760円(税込) | 「OCNモバイルONE」へ |
mineo | 1,958円(税込) | mineo(マイネオ)へ |
J:COM MOBILE | 2,178円(税込) | 「J:COM MOBILE」へ |
DTI SIM | 3,080円(税込) | 「DTI SIM」へ |
上記の表に記入された格安SIMのなかで最も高額な費用でも平均利用料金より安く、最も安い格安SIMと比較すると約1/2となっています。このように、格安SIMに変えるだけでスマートフォンの利用料金を大きく削減できることが格安SIMの大きなメリットです。
出典:
契約期間の制約がある業者は少ない
格安SIMでは、いわゆる「2年縛り」のような、契約期間の制約のある業者は少ないのが特徴です。制約が発生するケースでは、音声通話機能を付帯したSIMカードを契約しているなど、限られた場合のみです。
さらに、「最低利用期間」となっているため、この期間を過ぎたあとは違約金が発生しません。自動更新によって制約が延長されることもなく、格安SIM同士の乗り越えは手軽に行なえます。
オンラインで契約が完了することが多い
格安SIMの契約はインターネットから行なえることが多く、店舗に足を運ぶことなくオンラインで契約を完了できるのもメリットです。
オンラインでの申し込みが可能なので、夜間しか時間が確保できないなど、忙しい人でも気軽に契約でき、格安SIMを使いたいときにすぐに申し込めます。
余計なオプション費用がかかる心配が少ない
格安SIMでは、必要なサービスや機能を利用者が選んでいくことで、毎月の利用プランが決定します。提供されるサービス・料金設定がシンプルなうえ、オプションなどは選ばなければ契約されないので、過不足のないプランで契約できます。
つまり、大手キャリアとの契約とは違い、気付かないうちに多くのオプションが契約されていた、ということがありません。
オプションの見直しや解約する手間もなく、余計な費用を支払う心配が少ないのも格安SIMのメリットです。
大手キャリアで使用していた端末を使い続けられる
格安SIM事業者では、SIMカードだけを購入・契約でき、基本的にすべての端末に向けたSIMカードを取り扱っています。そのため、格安SIMに乗り換えても、大手キャリアで購入・使用していた端末をそのまま使い続けられます。
ただし、大手キャリアで購入した端末には、他の業者が提供しているSIMカードが使えないよう「SIMロック」が施されている場合があります。この状態だと格安SIMは使えないため、乗り換え時にSIMロックの解除が必要になります。
大手キャリアのSIMロックの解除は、オンラインであれば無料で手続きが行なえることが多いですが、キャリアの店舗で行なうと手数料が必要な場合もあります。前もってSIMロック解除方法についてチェックをしておきましょう。
忘れずにチェックしておくべき格安SIMのデメリット
格安SIMには、多くのメリットがありますがデメリットもあります。そこで、大手キャリアでは普通のことでも格安SIMではできないことなど、格安SIMの代表的なデメリットを紹介します。
ただし、事業者によってデメリットの内容は異なるので、契約したい事業者の情報をしっかり確認しておくことが大切です。
大手キャリアに比べ回線速度が遅い可能性がある
格安SIMは、大手キャリアから通信回線や設備を借りてサービスを提供しています。しかし、無制限に大手キャリアの回線を使用できず、事業者が借りている回線の量を上限に、各ユーザーが共有して使っている状態です。
そのため、通勤時や昼間の休憩時間、夜間など、多くのユーザーが使用する時間帯は回線が混雑し、一時的に通信速度が低下することがあります。
ただし、回線の混雑度合いは、事業者が借りている回線の量によって大きく異なります。より快適な状態で通信回線を利用するためにも、事業者ごとの回線速度をしっかりと比較して選びましょう。
クレジットカード払いのみの業者が多い
大手キャリアでは、毎月の利用料金の支払い方法として、口座振替やクレジットカード払いなど、さまざまな選択肢のなかから選ぶことが可能です。しかし、格安SIMの場合はクレジットカード払いにのみ対応している業者も多く、支払い方法が自由に選べない場合があります。
その結果、クレジットカードを保有していない人や、クレジットカードで支払いたくない人は格安SIMを使えない可能性もあります。ただ、格安SIM事業者のなかには、口座振替ができるなど、クレジットカード以外での支払いに対応している事業者もあります。回線速度など基本的な事柄に加えて、支払い方法の種類もきちんとチェックしておくことが大切です。
初期設定などは自分で行なう必要がある
格安SIMは、オンラインで申し込みを行ない契約が完了すると、自宅へSIMカードや購入した端末が送付されます。そのため、端末へのSIMカードの挿入やAPN設定など、格安SIMを使うための初期設定は自分で行なわなければいけません。
さらに、端末を同時に購入しても、SIMカードは端末に挿入されておらず、格安SIMに加えて端末の初期設定も必要となります。
スマートフォンの使い方に慣れている人には問題がなくても、機械の設定などが苦手な人には大きなデメリットとなるでしょう。
もし、設定や操作が不安な場合は、店舗でサポートが受けられる格安SIM事業者を選ぶ必要があります。
実店舗でのサポートを受けられない業者もある
格安SIMでは、実店舗を持たずにサービスを提供している事業者が多い傾向にあります。そのため、大手キャリアと同じように店舗でサポートを受けることが難しく、端末やプランの相談ができないことがあります。
また、ユーザーサポートは電話やメールなどでの対応となるため、不具合が生じても解決までに時間が必要なケースがあることもデメリットです。
ただし、格安SIM事業者のなかには、実店舗でのサポートを実施していることがあります。サポート面を重要視する場合は、
下記のリンク先を参考に、店舗での格安SIMの申し込みができる格安SIM事業者を利用することがおすすめです。
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LINEのID検索は利用できないことが多い
格安SIMを使ううえで覚えておきたいのが、LINEの機能が制限される可能性があることです。これは、LINEのIDを使用した検索機能や友だち追加を行なうには年齢認証が必要である一方、年齢認証に対応していない格安SIMがあるからです。
そのため、現在大手キャリアを使っている人は、格安SIMへ乗り換える前に年齢認証を行なっておきましょう。さらに、「mineo」「IIJmio」「イオンモバイル」といった、年齢認証に対応している格安SIMへ乗り換える方法も、LINEの機能を制限しないためには有効です。
また、年齢認証ができずID検索機能が使えなくても、QRコードや招待URLを用いることで友だち追加が可能です。
他の連絡先を知っていたり、直接会う機会を設けたりする必要はありますが、信頼できる人とだけLINE交換ができるという点ではデメリットにはなりません。
災害伝言板が利用できない
地震などの災害時は、回線の混雑や節電などにより、電話では連絡が取れない場合があります。このような場合には「災害伝言板」というサービスを用いて、自分の安否を登録しておき、家族や知人に無事を知らせることが一般的です。
しかし、災害伝言板は通信回線ごとのサービスになっており、基本的に大手キャリアでのみ提供されています。格安SIMに乗り換えることで災害伝言板が使えず、被災時の連絡がしにくくなる点に注意が必要です。
また、格安SIMでも自分の安否をきちんと伝えられるよう、NTTが提供している「災害伝言板(web171)」を使えるようにしておきましょう。
web171は、インターネットを利用した災害伝言板サービスです。自分と伝えたい相手の連絡先を登録し、メッセージを記入することで、安否を伝えることができます。
定期的に体験利用を実施しているので、もしものときに備えて使い方を練習しておくことがおすすめです。
OCNモバイルONEは格安SIMでも優れた通信品質
OCN モバイル ONEは2023年6月26日で、新規申込およびSIMカードの追加申込の受付は終了しました。
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格安スマホのメリットやデメリットは事業者によって異なることが多く、どの事業者で契約するか悩んでしまうことも少なくありません。そこでおすすめしたいのが、パソコンなどのインターネット接続サービスで有名なOCNが提供している「OCNモバイルONE」です。
OCNモバイルONEは、月額550円(税込)から利用可能な格安SIMで、データ通信量によって5種類のコースが用意されています。さらに、音声通話機能のあるSIMカードを使っていても最低利用期間や違約金がないため、安心して契約できます。
また、OCNモバイルONEでは、iPhoneやAndroidなど端末を気にせず利用でき、iPhoneなどの端末とセットで購入することもできます。そのため、乗り換えと同時に機種変更をしたい人にも便利な格安SIMです。
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格安SIMだが通信品質で高い評価を得ている
格安SIMを使う大きなデメリットになるのが、通信品質が不安定なことです。OCNモバイルONEは、主要なMVNO回線を比較した調査のなかでも「通信品質部門第1位」を獲得するなど、高い評価を獲得しており、通信品質が高いことがわかっています。
さらに、OCNモバイルONEと同じdocomo回線を利用したMVNOのなかでも「4期連続・総合1位」を獲得するなど、特に高い通信品質を誇っています。
Webページの表示や動画再生など、どのような使い方でも快適に活用できます。そのため、通信品質を重視して格安SIMを選びたい人にこそ、OCNモバイルONEがおすすめです。
出典:サービス紹介 | OCN モバイル ONE | OCN
申し込みや初期設定も便利に行なえる
格安SIM事業者は実店舗を構えていないことが多いですが、OCNモバイルONEでは、全国のドコモショップで契約手続きを受け付けています。さらに、一部の家電量販店にあるドコモカウンターでも対応してくれるため、オンライン手続きが不安な人も安心して契約ができます。
また、オプションの「OCNプレミアムサポート for スマートフォン(税込429円/月)」を利用すれば、初期設定だけでなく端末の使い方などを教えてもらうことができます。
別途費用は必要ですが、自宅への訪問サポートなども行なっているため、初めてスマートフォンを使う人もスムーズに使い始められます。
まとめ
格安SIMは、大手キャリアに比べてスマートフォンを安く使えるなどの大きなメリットがありますが、回線が不安定になりやすいというデメリットもあります。
格安SIMを検討する際には、本記事で解説した格安SIMのメリットとデメリットを踏まえて選択することが大切です。事業者によってもサービス内容が異なるため、各事業者のプランやサービスを比較して、デメリットを感じさせない格安SIMを使いましょう。
OCN モバイル ONEは2023年6月26日で、新規申込およびSIMカードの追加申込の受付は終了しました。
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